SESからフリーランスへ - 年収100万アップした私の選択

# SESからフリーランスへ - 年収100万アップした私の選択

エンジニアとしてのキャリアを考えたとき、多くの方がSES企業に所属するか、フリーランスとして活動するか迷われるのではないでしょうか。私自身、長年SES企業で働いた後、フリーランスエンジニアへと転身し、年収を100万円以上アップさせることができました。この記事では、その決断に至った経緯や実際の変化について共有したいと思います。

## SES企業での日々

システムエンジニアとして、私はまず大手SES企業に入社しました。初めは安定した収入と、さまざまなプロジェクトに参加できる環境に魅力を感じていました。確かに技術力は向上し、多くの現場を経験できたことは大きな財産です。

しかし次第に、SES特有の課題も見えてきました。

- 自分の報酬と実際の請求額に大きな差がある
- キャリアパスが会社の意向に左右される
- 自分の市場価値が見えにくい
- 希望しない案件にアサインされることもある

特に気になったのは、自分のスキルに対して適正な報酬を得られているのか分からない点でした。クライアントへの請求額と自分の給与の差額が大きいことが分かったとき、本当に今の働き方でいいのだろうかと考え始めました。

## フリーランスへの転身を決意した理由

転機となったのは、同じプロジェクトで働いていたフリーランスエンジニアとの出会いでした。彼らの働き方や収入を知り、私も市場価値に見合った報酬を得たいと思うようになりました。

フリーランスへの転身を決意した主な理由は以下の通りです:

1. **収入アップの可能性**: 中間マージンがなくなることで、同じ仕事でも高い報酬を得られる
2. **自己決定権の獲得**: 案件、働く時間、場所を自分で選べる
3. **市場価値の明確化**: 自分のスキルが市場でいくらの価値があるのか直接知ることができる
4. **スキルアップへの投資**: 収入増を自己研鑽に回せる

## 準備したこと

フリーランスへの転身は慎重に準備しました。

1. スキルの棚卸しと強化

まず、自分のマーケット価値を高めるため、以下に注力しました:
- AWS認定ソリューションアーキテクト資格の取得
- Java、Python、JavaScript/TypeScriptのスキル強化
- GitHubでのポートフォリオ作成

2. 財務的準備

- 半年分の生活費を貯金
- 確定申告や経費管理の勉強
- 法人化のメリット・デメリットの調査

3. 案件獲得ルートの確保

- フリーランスエージェントへの登録(レバテックフリーランス、PE-BANK、ITプロパートナーズなど)
- 知人エンジニアへの相談と人脈形成
- SNSでの発信開始

## 実際の変化:良かった点

フリーランスになって1年が経ち、以下のような良い変化がありました:

1. 収入面

- **年収100万円以上のアップ**: 同じような業務でも、中間マージンがなくなった分、大幅な収入増
- **スキルに応じた昇給**: 実績を積むごとに単価交渉ができ、半年で時給1000円アップを実現

2. 働き方

- **リモートワーク中心**: 通勤時間がなくなり、作業効率が向上
- **時間の柔軟性**: コアタイム以外は自分のペースで作業できる
- **自分で選べる案件**: 興味のある技術スタックや業界の案件を選べる

3. スキルアップ

- **自己投資の増加**: 収入増を活かして、有料のオンラインコースやカンファレンス参加が可能に
- **多様な経験**: 短期案件も選べるようになり、様々な技術に触れられる

## 苦労した点・注意点

もちろん、すべてが順風満帆だったわけではありません:

1. 案件の空白期間

- 最初の案件終了後、次の案件までに2週間のブランクがあり、不安な日々を過ごしました
- エージェントを複数使うことで、リスク分散することが重要だと学びました

2. 事務作業の増加

- 確定申告、契約書確認、請求書発行など、事務作業が増えました
- 会計ソフトの導入で効率化を図りましたが、初期は慣れるまで大変でした

3. 孤独感

- チームに所属している感覚が薄れ、時に孤独を感じることも
- コワーキングスペースの利用やエンジニアコミュニティへの参加で解消しています

## フリーランスを目指す方へのアドバイス

SESからフリーランスへの転身を考えている方へ、経験からのアドバイスをまとめます:

1. **段階的な移行も検討を**: いきなり退職せず、副業からスタートする選択肢も
2. **貯金は多めに**: 理想は生活費6ヶ月分以上
3. **専門性を高める**: 「何でもできる」より「これなら任せて」と言える専門分野を持つ
4. **人脈構築が重要**: エンジニアコミュニティや勉強会への参加で人脈を広げる
5. **複数の案件獲得ルートを持つ**: エージェント、知人紹介、SNSなど、多様なチャネルを準備

## まとめ

SESからフリーランスへの転身は、私にとって収入アップだけでなく、自分のキャリアを自分でコントロールできるようになった大きな転機となりました。不安定さはありますが、それ以上のメリットがあると実感しています。

もちろん、フリーランスが全ての方に合っているわけではありません。自分のライフスタイルや価値観、リスク許容度に合わせて判断することが大切です。しかし、適切な準備とマインドセットがあれば、SESからフリーランスへの転身は、エンジニアとしてのキャリアを大きく広げるチャンスになると確信しています。

自分の市場価値を最大限に

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