SES事業1次請けになって年収1000万円を達成した方法

# SES事業1次請けになって年収1000万円を達成した方法

IT業界で働く方なら、誰もが憧れる年収1000万円という大台。特にSES業界では、多くのエンジニアが2次請け、3次請けとして働き、なかなかその壁を超えられないのが現実です。しかし、1次請けになることで収入を大きく伸ばすことが可能です。今回は、私がSES事業で1次請けとなり、年収1000万円を達成した経験をもとに、その方法と考え方をご紹介します。

## なぜSES業界で1次請けが重要なのか

SES(System Engineering Service)業界では、元請け企業から順に、1次請け、2次請け、3次請けとピラミッド構造になっています。多くのエンジニアは下流の立場で働いており、上流になればなるほど中間マージンが少なくなるため、より多くの報酬を得ることができます。

例えば、エンドクライアントが100万円/月で発注したプロジェクトの場合:
- 1次請け企業:約80〜90万円を受け取る
- 2次請け企業:約60〜70万円を受け取る
- 3次請け企業:約40〜50万円を受け取る

実際に作業するエンジニアには、さらに低い金額が支払われるケースが多いのです。

## 1次請けになるための具体的なステップ

1. 専門性を高める

まず取り組むべきは、特定の技術分野での専門性を高めることです。私の場合、クラウドインフラ(AWS)とセキュリティに特化し、関連する資格も積極的に取得しました。

- AWS認定ソリューションアーキテクト
- 情報処理安全確保支援士
- CISSP(Certified Information Systems Security Professional)

これらの資格は単なる肩書きではなく、実務経験と組み合わせることで、「この分野ならこの人に任せれば安心」と思ってもらえる信頼感を生み出します。

2. 人脈を広げる

IT業界のコミュニティイベントや勉強会に積極的に参加し、人脈を広げることが重要です。私は月に最低2回は技術コミュニティに顔を出し、登壇する機会も作りました。

特に有効だったのは以下の活動です:
- 技術ブログの定期的な更新
- 勉強会での登壇
- SNSでの情報発信(LinkedInは特に効果的)

これらの活動を通じて、直接エンドクライアントと繋がる機会が増えていきました。

3. 法人化する

個人事業主から法人成りすることで、大手企業との取引がしやすくなります。私は売上が年間500万円を超えたタイミングで法人化しました。

法人化のメリット:
- 信頼性の向上
- 税務上のメリット
- 大手企業の取引条件をクリアしやすい

4. 提案力を磨く

技術力だけでなく、クライアントの課題を解決するための提案力も重要です。私は以下のようなスキルを意識的に高めました:

- ヒアリング能力の向上
- 要件定義書の作成スキル
- プレゼンテーション能力
- コスト削減や業務効率化の数値化

5. 実績を積み上げる

最初は小規模案件でも良いので、1次請けとしての実績を作ることが大切です。私の場合、知人の紹介で小さな案件を受注し、そこで成果を出すことで徐々に大きな案件に繋がっていきました。

## 年収1000万円を実現するための具体的な収益構造

私の場合、以下のような収益構造で年収1000万円を達成しました:

1. 基本的な契約:月額80万円の1次請け案件(年間960万円)
2. スポット案件:セキュリティ監査やクラウド移行コンサルティングなど(年間約200万円)
3. 技術顧問:月額10万円×2社(年間240万円)

合計で年間1400万円の売上から、経費や税金を差し引いて手取りで1000万円以上を達成しています。

## 注意点と心構え

1. 責任の重さ
1次請けになると責任も大きくなります。納期遅延やトラブル対応など、最終的な責任は自分にあることを覚悟しましょう。

2. 営業活動の必要性
技術力だけでなく、案件を獲得するための営業活動も必要になります。私は週に1日は営業活動に充てていました。

3. スキルの陳腐化に注意
技術は日々進化しています。常に新しい技術に触れ、学び続ける姿勢が重要です。

4. 健康管理の徹底
高収入を得ても健康を失っては元も子もありません。適切な休息を取り、健康管理には十分気をつけましょう。

## まとめ

SES業界で1次請けとして年収1000万円を達成するには、技術力、人脈、営業力のバランスが重要です。一朝一夕で達成できるものではありませんが、計画的に行動すれば決して不可能ではありません。

何より大切なのは、クライアントに対して本当の価値を提供することです。単に安い人材を派遣するのではなく、クライアントの事業に貢献できるソリューションを提供できる人材こそが、高い報酬を得られるのです。

皆さんも自分の強みを活かし、SES業界での地位向上を目指してみてはいかがでしょうか。

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